2月号(vol.43)

時計の文字盤や非常灯、消防車の消化ホース等に利用され、暗闇でも光る「N夜光」という発光塗料をご存じでしょうか。
この塗料は従来のものとは異なり、数秒間光を当てることで強く長時間発光し続けることから、アメリカの一部の州では非常灯や誘導灯に義務化され、世界シェアは8割以上を誇るそうです。この「N夜光」はネモトマテリアルという日本の企業が1993年に開発したことで知られています。
しかし世界に羽ばたくこの企業も、「N夜光」開発以前は一時期会社存亡の危機に陥ったと、開発者の方がテレビで言っておられました。
というもの、従来の蛍光塗料は僅かながら放射性物質を放っていたことから、製品を廃棄処理するにあたって管理が難しいことが欠点でした。
折りしも1980年代後半~90年代初頭、世界は環境保護を叫びはじめており、大手時計メーカーもその余波を受け、蛍光塗料の全廃を決定したのです。
窮地に落とされたネモトマテリアルの社員は、放射性物質を放ってとのない発光塗料の開発に着手しなければならず、その後約3年の後誕生したのが「N夜光」であったのです。
一言で言うと簡単に聞こえますが、背水の陣からの復活の逆転勝利だった訳で、そこには血が滲むほどの努力や忍耐があったはずです。
私は人生の達人(先生)の本を読むことが好きです。私が知る中で、私を奮い立たせてくれる言葉を紹介します。
「百遍倒れたら百遍立ち上がれ。万策尽きたと思うな。策はまだある」(松下幸之助)
 
<夢を持つ>
誰しもが必ず夢をみる。その夢を叶えられる人とそうでない人では何が違うのか。
夢に志を加えないとなかなか夢は実現しない。
なぜなら夢を叶えた先達の歩んだ人生を振り返ると必ず100%天が困難を与えるからです。
思うに夢を実現する公式とは、
夢の実現=(志+忍耐)×困難
ではないでしょうか。

院長:刀川拝