3月号(vol.68)

「プレッシャーを楽しんでいます」、と一流アスリートが発している台詞をよく耳にします。
彼等が言う「プレッシャー」とは、とりもなおさず試合という本番で感じている訳ですが、これを私達に当てはめると仕事の現場に相当するのでしょう。
私自身、まだ仕事のプレッシャーを楽しむまでは辿り着いていませんが、仕事を好むという所までは来ています。
 
以前の「とよ・たち」で「知好楽」ということについて書きましたが、今も「楽」までの境地には至ってないのが現状で未熟さを痛感せざるを得ません。
 
私が以前大学に勤務していた時、教授に叱咤激励を賜ったある言葉を思い出します。
「お前は小便から血が出る程働いたことがあるか?」
この言葉で私は「熱意・根性・努力」そして、これらをコントロールする「心術」を同時に教示して頂いたと思っています。
「楽」のステージに至るためには、心術を操ることができなければいけないと思うのです。
 
あらゆるプレッシャーに対し、心術を自分に有利にコントロール出来れば「楽」を実践することが可能となり、
次から次に立ちはだかるプレッシャーさえも正の連鎖に転換することが可能となるでしょう。
自分にはそれが可能であると心に言い聞かせています。
 
 
『知好楽』
これを知る者は、これを好む者に如かず。
これを好む者は、これを楽しむ者に如かず。
論語の教えの一つ。
 
これを仕事に例えると、ある仕事を知っているだけの人は、その仕事を好きな人にはかなわない。
さらに、その仕事を好きなだけの人は、その仕事を楽しめる人にはかなわないということ。
解釈としては、仕事を義務感でやっているだけでは、好きだと思ってやっている人には到底かなわない。
先ずはうそでも好きだと思い込む位の気合で心術をコントロールすることが重要だと思います。
 
院長・拝